ネオジム磁石の入手

理科実験教室をやりたいと思うと、安価で強力な磁石を大量に入手したくなります。最近はネオジム磁石という小型で強力な磁石があるため、これがオススメです。またネオジム磁石は表面がニッケルで鍍金されているので導電性もあり、色々と応用が利きます。

ここでは、そのネオジム磁石の入手などについてメモしておきます。

購入

100円ショップのダイソーなどで入手できます。商品に「ネオジム磁石」と書いてくれていることもありますが、一目見れば黒いフェライト磁石とは明らかに違う金属製ですのですぐ分かります。

magnet pin

ダイソーのこのピン型の物が10個取れてオススメです(1個10円! 破格の安さです)。φ=5mm、厚さ3mmほどです。なおパッケージに「ネオジウムマグネット」と書いてありますが、これは誤りで「ネオジム」ですね。Neodymですから。

一回り大きいものですと、この吸盤とのセット製品がオススメです。φ=8mm、厚さ3mmほど。

吸盤メモホルダー

この吸盤に付いているネオジム磁石は真ん中に小さな穴が開いていますので、その穴に糸を通すなど応用も考えられます。また鉄球も付いていますので、実験教室のはじめに磁石の強さを演示するときに使えます(ネオジム磁石を2,3個連結したものに鉄球をぶら下げて、ぶらぶら揺らしてもまず取れません)。

鉄球ぶら下げ

また、下写真の紙押さえも演示用に便利です。棒の端に磁石が付いていますので、このまま指し棒のようにして「これは磁石につくかな?」などやりやすいです。

紙押さえ

磁石の取り出し手順

吸盤型のものは、ハサミで吸盤を切り刻んでしまえば簡単に取り出せます。

一方、ピン型のものはがっちりと加工されているようで磁石だけを取り出すのが難しい。無理矢理にペンチなどで割ってもいいのですが、10個も割るとなるとかなりの体力を使います。ピンの部分はポリスチレンですので、有機溶媒でこれを溶かしてしまうのが妥当です。

ポリスチレンは、アセトンに溶けます。試薬として薬局で入手してもいいのですが、注文して何日も待つなど色々面倒なので代替品を使います。ここで、アセトンと聞いて女性の方ならすぐに分かるでしょうが……マニキュアの除光液にはアセトンが入っていますので、これを利用するのがお手軽です。

なお高級なマニキュア落としは「アセトンフリー」と銘打って指に優しい成分になっていますが、当然これは使えません。ドラッグストアで売っている、一番安いものでいいでしょう。私は250mlで198円のを買いました。安物の欠点は、安っぽい化粧品の匂いで部屋中が臭くなることです(笑)。

マグネットピンをアセトンに漬ける

アセトンはプラスチックを溶かしますので、ジャム用などのガラス製のフタ付き小瓶を買ってきます(これも100円ショップで売ってました)。フタもプラスチック製ではなく、ガラスもしくは金属製を選びます。ここに先ほどのピン型磁石を入れ、アセトンを注ぎます。(臭いので)しっかりフタをして、数時間ほど放っておきます。

ネオジム磁石の取り出し

時間が経ったら、取り出してよく水洗いをします。磁石部分を鉄などにくっつければ、このようにスポッと取れてくれます。取れない場合も、軽くペンチでヒビを入れれば大丈夫(割るまではしなくて良い)。

実験例


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