浮沈子とは、浮力の学習のために使われる実験器具です。ペットボトルなどそこらにある材料を使って作ることができるので、科学実験教室などでよく取り上げられる教材です。ここでは、その作り方を紹介しようと思います。
なおここでは安全ピンと紙クリップを使ってみました。これは、おもりの微調整がクリップの数でできる・浮き沈みが見やすい、という利点がありますが、数日で安全ピンが錆びてしまうため「子どもに作らせて持って帰らせる」場合には向きません。デモ用にとりあえず手早く作りたい場合、と思ってください。
100円ショップで揃います。サイズは全て、(小)を選びましょう。
醤油差しのフタにM6ナットを付けておもりにする例が広く知られていますが、ここでは浮き沈みがよく分かるように安全ピンとカラークリップを使ってみます。
まず、タレビンのフタを外して、口の所に安全ピンを刺します。フタは要らないので捨ててしまいます。
刺した安全ピンに、重りとしてカラークリップをぶら下げていきます。3,4列x3個くらいで、合計9-12個くらいが適当のようです。あんまり軽すぎると上手くいきません。
重りが完成したら大きめのコップを用意します。コップに水を入れ、その水面に浮くか浮かないかくらいの量までタレビンの中に水を入れます。上手くできたらペットボトルに満杯まで水を満たしておもりを入れ、ペットボトルのフタをしっかりと閉めます。強くペットボトルを握ると、重りが底へと沈んで行きます。微調整が難しい場合は、安全ピンの数を変えても良いです。
上の写真では麦茶のペットボトルを使っていますが、実はこれはオススメできません。ペットボトルは、炭酸飲料の容器を使いましょう。
炭酸の容器は耐圧を高めるために圧力分散されるよう、ある箇所を握ると全体に力が伝わりやすいようにできています(三ツ矢サイダーのペットボトルは丸っこいですよね)。逆に麦茶容器などを使うと、握っても容器の別の部分が膨らんでしまいかなり強く握らないといけないので実演しにくいのです。
また、単純に、麦茶類のペットボトル表面はデコボコで見づらいということもあります。
宿題の答えを書いてしまいそうなので、ここには書きません :-)
ヒントは、アルキメデスの原理とパスカルの原理。この2つだけで説明できるはずです。