PC-UX/VはNEC発売のOSで、PC-9800シリーズで動くSystem V系のUNIXです。
FreeBSD(98)やLinux/98はi386以上で無ければ動きませんが、PC-UX/Vは80286以前のPC-9800シリーズで動作します。
もっとも、もともと商用UNIXですからフリー化はしていませんし、中古屋等に出ることもまず無いでしょう。私はひょんなことから手に入れられました。
PC-UX/Vはいくつか種類がありますが、私が持っているのはPC-UX/V(Rel 2.0)(V60)です。これはCバスに刺すV60/16MHz(V60とはNEC開発の独自32bit CPUで、V30の後継)ボードがセットになったもので、このボードを刺さなくてはPC-UX/Vは動きません。ソフトだけ手に入れても意味がありませんので注意して下さい。
PC-UX/V(Rel 2.0)(V60)パッケージ内容
箱を開けると、中に3つの白い箱があります。一つはマニュアル類、一つはマニュアル+ソフトウェアFD、一つにV60搭載のCバスボードが入っています。
同梱のCバスボードは、CPUとしてV60が乗っています(写真中央上部の、ZIFソケットに乗っている正方形の黒いチップ)。何故ZIFソケットに乗っているのでしょう? 差し替え出来るアップグレード製品を出す予定があったのかもしれません。
当時は286なCPUのマシンしかありませんでしたが、i386DX/20MHzなPC-9801DA2で試した所正常に動作しました。後期のPC-9801シリーズ(BX4など)でも無い限り、たぶん動くと思います。PC-9821シリーズはまず無理でしょうね。試してませんけど。
残念ながらインストールにHDDは必須です。マニュアルに明記はされていませんが、当時はSASIしか無かったから、たぶんSCSIは使えないと思います。
(書きかけ)
何しろ年代物ですから、手に入れたらまずはバックアップを取っておきたい。幸いにしてddコマンドで普通にバックアップが取れます。
PC-UX/V上からやるときは、システムディスクをドライブ#2、ブランクディスクをドライブ#1に入れて、以下のコマンドでバックアップできます。
標準シェルの場合: $ dd if=/dev/rfd01 of=/dev/rfd/00 bs=256*26*2 Cシェルの場合: % dd if=/dev/rfd01 of=/dev/rfd/00 bs=256\*26\*2