SONY NEWS-5000/5900/7900の後部にある拡張ボードを刺すスロットを、APbusと言います。APbusは5000には4つ、5900/7900には6つあります(ただし5900では#5と#6が、5900(TypeX)では#6が本体内部で予約済み)。
APbusに刺すボードをAPbus I/Oボードと呼びます。APbus I/OボードはROM上にデバイスドライバを持っているので、刺すだけでOKです。
APbusデバイスの指定には、
の3つが必要です。
コントローラの下位がユニットです。例えばシリアルインターフェースesccfは、1つのコントローラに2つのユニット(シリアルポートのチャネル1とチャネル2)が付いています。
boコマンドなどで用いるデバイススペックの一般形は、
<device>[@<vendor>][([<ctlr#>][,[<unit#>][,[...]]])]
のようになっており、それぞれ、
ベンダー名は省略可能ですが、その時はベンダー名はSonyとみなされます。
コントローラ番号とユニット番号は10進数で指定し、省略された場合は0とみなされます。
scsi(<bus>,<chan>,<part>)
括弧内の引数は以下の意味を持ちます。
引数 | 意味 | 設定可能な値 | 省略時の値 |
---|---|---|---|
<bus> | SCSIバス番号 | 0-1 | 0 |
<chan> | SCSIアドレス/LUN | 0-77 | 0 |
<part> | パーティション番号 | 0-7 | 0 |
<chan>には、SCSIアドレス*10+LUNの値を指定します。LUNとはLogical Unit Numberの略で、論理ドライブ番号のことです。大抵は0のみです。
使用例
内蔵ハードディスク(SCSIバスの0)の1(またはb)パーティションからブートを行う > bo scsi(,,1)
fd(0,0)
fdはフロッピーディスクドライブを扱うデバイスです。
fdでは、デバイスドライバがドライブに挿入されているメディアの種類を判別し、記録フォーマットを自動的に切り替えます。従って、メディアの種別によりデバイスの指定方法が変わるようなことはありません。
使用例
フロッピーディスクからブートを行う > bo fd
tftp(0,0)
tftpデバイスは、イーサネットで接続されたサーバから、tftpプロトコルを用いてブートコードを読み込むためのものです。tftpリクエストをネットワーク上にブロードキャストし、/tftpboot/XXXXXXXX.NWS50というファイル名のブートコードをサーバから読み込みます。ここで、XXXXXXXXは本体のIPアドレス32ビットを16進数大文字で表したものです。
このデバイスは、本体をディスクレスマシンとして設定し運用する場合に用います。
使用例
ネットワークブートを行う > bo tftp
esccf(0,<chan>)
esccfはシリアルインターフェースです。<chan>には0または1を指定することが可能であり、これによってシリアルポートのチャネル0、チャネル1が選択可能です。