更新:$Date:: 2014-04-15 21:56:01 +0900#$, $Rev: 278 $
ロンドン滞在4日めは、マナー・ハウスという、昔の貴族のお屋敷でアフタヌーンティーをいただくことになっていた。
が、アフタヌーンティーの予約は午後の昼下がりなので、朝ホテルを出てからまっすぐ向かったのでは早すぎる。というわけで午前中は、ロンドン博物館(Museum of London)に行ってみることにした。
ロンドン博物館へは、地下鉄のSt Paul's駅が最寄り駅である。ただ、我々はちょっと離れたChancery Lane駅から歩いて向かった。というのも、地図を見るとロンドン博物館の北西に小さく"London Central Market"と書いてあるのを妻がめざとく見つけ、「マーケット」という単語がどうしても気になる、ということでそこを通っていくことにしたからだ。
だが、このLondon Central Marketというのは日本で言うと流通センターみたいなもののようで、観光客が行くところでは無かった……。デカいトラックがひっきり無しに倉庫のような建物に入っていくばかりで、付近も工業地帯っぽい殺伐さがあるだけだった。ま、せっかくなので行ってみて良かったけど。
というわけでChancery Lane駅からてくてくと歩いて、ロンドン博物館に到着。
このロンドン博物館は、入場無料。比較的オーソドックスなタイプの歴史系博物館である。
もちろん主な対象はロンドンという街の歴史なのだが、館内の展示品は歴史の教科書に沿う感じで、古代の石器から中世の武器鎧、近・現代に至るまでの流れで陳列されている。そのため、小学生の歴史の勉強などにももってこいだ。実際、我々が行ったときには小学校の課外授業なのか、子ども+先生の団体客がおり、館内は大変騒がしいことこの上なかった(^^;)。イギリスの歴史とともに、イギリスの小学生の生態も垣間見ることができて面白かった。
彼ら彼女らは、「中世にはペスト(黒死病)で多くの人々が亡くなった……」というビデオを見て、"Ooooh!" "Terrible...!" "Skelton!"など嬉しそうに叫んでいた(ビデオで、ペスト犠牲者として骸骨のイメージが映ったからだ)。
またなかなか良かったのが、この夜会を再現した展示室でのドレス。部屋の雰囲気も面白く、なかなかステキな空間でした。
「ロンドン博物館」という館名を持つからには、もちろんロンドンの歴史もしっかりと展示されている。
このようにフロアの一部が丸ごとビクトリア時代(19世紀後半)のロンドンの町並みの再現となっており、様々なお店が並んでいるのだ。
酒屋やパブ、仕立屋、ガラス細工のお店、会計事務所など館内を歩いていると何やら19世紀のロンドンに迷い込んだ気持ちになってくる。ちょっと居心地の良い空間だった。
こちらは、ロンドン市長(Lord Mayer of London)を運ぶ馬車。250年以上も前のものですが、現在も毎年11月には使われているそうです。
展示の最後には、ちょうどロンドンオリンピックの様子が展示されていた。
このロンドン博物館、入館料無料なのに色々と盛りだくさんでなかなか面白かった。行くときは2,3時間かけてじっくり見ると良いだろう。あまりメジャーな観光スポットでは無いせいか、館内は空いているのでゆっくり見られるし、コーヒーが飲める休憩スポットも広々としている割にガラガラだった。
なお帰りがけに注目すべきは、この城壁跡。
これはロンドンウォールと呼ばれ、なんと遙か昔、古代ローマ帝国時代の城壁跡らしい。当時のロンドン(ロンディニウム)をぐるりと囲むように建造されていたそうだ。
こんなに古いものが取り壊されもせず、かと言って厳重に覆いをかけるわけでもなく、無造作に雨ざらしで街の真ん中にどかんとある……。こんな風景を見て、ロンドンという街、そしてイギリスという国の底力のようなものを感じてしまった。
なおロンドン博物館を見た後は、Bank駅まで歩いてマナーハウスへと向かった。次はいよいよアフタヌーンティーですが、これは次回に続きます。