▲ ロンドンへろへろ旅行記 TOP

更新:$Date:: 2013-10-27 19:22:41 +0900#$, $Rev: 116 $

はじめてのイギリス晩ごはん - 支払い方法 - チップ(gratuity)

ロンドンではじめての夕食

一休みして、晩ご飯のためホテルから出てみることにする。

ここで鍵をフロントに預けるか迷ったが、イギリスではちょっといいホテルはカードキーなので、チェックイン時にカードを受け取ったらあとはチェックアウトまでそれを持ちっぱなし……というのが当たり前らしい。つまりフロントに鍵は預けない、と。
というわけで我々もカードキーをポケットに入れたまま出かける。ただしイギリスでは皆とてもよく挨拶をする、ホテルの廊下で従業員に会ったりフロントを通る前は元気よく "Good evening!" と言おう。これは必須だった。

さて街をふらふら歩いていると、Sainsbury'sというスーパーが目に入った。さっそく入って品ぞろえを見ると、サンドイッチ、牛乳、パン、ドーナッツ、色々とお得な価格で売っている。
入国審査でガンガンやられてちょっと弱気になっていた私は、これを見て、「ああ、これならいざとなってもなんとか生きて行けるな!」と妙な安心感がどっと湧いて来た。なんだそれ、と思われるだろうか? あの感覚は、異国で心細い思いをしないとなかなか分からないだろうなァと今になって思う。

さて少し落ち着いたので、スーパーを出てレストランを探してみる。ロンドンの街には飲食店がとても多く、夜も23:00頃まで開いているため店に困ることはまず無い。むしろ、どの店に入ろうか迷ってしまうくらいだ(ただし、日曜日は夕方には閉めてしまう店が多い)。

私が泊まったホテルは、地下鉄のPiccadilly LineとCentral Lineが交わるHolborn駅そばにある。ということでこの駅の周りをウロウロした挙句、入りやすそうだったWildwood Kitchenという店に入ってみる。住所は184 Shaftesbury Avenue, London, WC2 8JB。イタリアンのお店で、私はスパゲッティボロネーゼ、妻はエビの焼き物を頼む。ちなみに日本で言うところの「2人なんだけど」は、"Do you have a table for two?" で良い。

イギリスのごはんはとてもマズいと聞いていたが、この店は普通に美味しかった。ちょっとパスタが茹で過ぎ感はあったが……妻の頼んだエビの焼き物は、実に香ばしく美味しかった。また店員さんもフレンドリーかつ親切で、はじめてのイギリスの夜をリラックスして食事することができた。日本に帰ってきた今、懐かしく思いまた行きたいと思っているお店だ。

↑ちなみにこの店では、Instagramで料理の写真を撮って投稿しよう! みたいな企画もやっていた。

支払い方法

さて会計。まず、席で店員さんに "Check, please." と言う。すると伝票を持って来てくれる。ここまでは日本と同じ。
ロンドンではカード払いが当たり前で、私もカードで払おうとすると、席までポータブルのカードリーダを持って来てくれた。日本のように入り口のレジに並んで会計というのはほとんど無く、各席で会計を済ませるのが普通である。

支払いの際、チップの問題がある。これは我々日本人にはなじみが薄いためなかなか難しいのだが、以下のいくつかのパターンがある。

1は簡単で、既にチップ代が加算されているからそのままカードリーダにクレジットカードを挿して支払いをすれば良い。……と、その前にカードリーダの使い方を説明しないとダメか。ここでちとこの話題を挿入しよう。

クレジットカードとポータブルカードリーダ

イギリスではほとんどの店でクレジットカードが使えるので、現金は滅多に使うことが無かった。帰国後に清算したが、夫婦で一週間いたのに、現金はふたり合わせて3万円くらいしか使っていない。

さてロンドンの一般的な飲食店では、カード払いの際は自席まで店員さんがポータブルのカードリーダを持って来てくれるので、席に座ったままで清算する。店の奥にクレジットカードを持って行かれてしまうことは無いので、スキミングされないかとやきもきすることも無い。なお雑貨屋などはレジで支払うが、このカードリーダがレジ横に置いてあるだけなので操作は同じである。

まず、カードを機械の下部に差し込む。上部にカードを滑らせてスキャンする部品が付いてるタイプもあるが、このスワイプ方法は全然認識されずにお互いイライラするだけのことが多いので、素直に最初から下に差し込んだ方が良い。
次にPIN(暗証番号)の入力画面になる。日本ではクレジットカード利用時に暗証番号を入力させられることはほとんど無いが、ロンドンではほぼ常に入力させられた。自分のカードの番号はきちんと把握してイギリスに持って行こう。

次に、先ほどの(2)のパターン、店によるがチップの額を入力する表示が出ることがある(サービス料が込みの店ではこれは出ない)。表示は、5%、10%, 15%などから選択する。まあ10%が妥当である。この場合は、%を選ぶ前にgratuityを支払うか? と聞かれる場合もある。ここでNoを選ぶ(チップを拒否する)ことも可能なんだろうが、私にはそんな度胸は無いのでやったことはない (^^;)。

PINやチップ額を決めて最後にキーパッド右下のENT(Enter, ok)を押すと、しばらくしてremove cardと言われるのでカードを抜く。明細書を店員さんから受け取って支払い終了だ。

難しいのは先ほどの(3)のパターン、伝票にgratuityとして空欄が用意されているパターンだ。これは比較的高級なお店でよく見られる形式のようである(たぶん)。この場合は、まず伝票に料理の総額が書かれている(例えば、£ 52.00)。そしてその下に、空欄の gratuity という欄と total という欄がある。

ここで、例えばチップを15%払おうかなと思ったら、gratuityに£ 8.00、totalに£60.00と書いて店員さんに渡す。それを見て店員さんは£60.00として決済するので、それをカードで支払って終了、ということなる。ややこしいでしょう。私も、後でググって「そんなん知らんがな……」と呟いてしまった。
実は私が宿泊したホテルの朝食がこのタイプで、毎回部屋付けにしていたので金を払わず伝票にサインだけにしていたのだが……実はその伝票にはgratuityの欄があったのに気づいておらず、つまり毎回チップを払っていなかった。最終日にようやく気が付き、その日だけ£5.00を加えてサインした、というお粗末な展開である (^^;)。おそらくあの朝食を取っていたレストランでは、店員さん達が「あのジャパニーズ、今日もチップを払わねぇ」と腹の中で思っていたのではなかろうか。

チップ(gratuity)

さて元のワイルドウッドキッチンの話に戻る。ここでは支払いはチップ入力制だったので、生来のセコさから一番安い5%を選んだ(が、本来ならこれは結構失礼な話で、給仕に満足したならちゃんと10%以上払わないとダメらしい……。アメリカと違ってイギリスでは、チップは小銭欲しさというよりは、店員さんのプライド的な面も強いらしい。つまりチップを値切ったりゼロにすると、「オレ/あたし の接客に満足できなかったってこと?!」とプライドを傷つけることもあるそうな?)。

支払いも終わって無事に店を出る。帰りに先ほどのSainsbury'sで牛乳を買って帰った。なんだか灯油ポリタンクみたいな容器に入っていたが、これが結構ウマかった。なんだ、イギリス、なんでも美味しいじゃないか。

入国審査でぐったりしたんだけど、美味しいモノも食べられたし、あとはホテルに帰ってぐっすり寝た。ロンドン、一日目はけっこう満足した。


ロンドンへろへろ旅行記 TOP

▲HOME

▲ABOUT ME